@レポート:岩屋トンネル→湯川
県道は突然入江から始まる。
[地図]
少し引いてみましょう、なにやら人工物が見えてきた。
これは橋を架ける予定だった跡。
振り返って、そこに見えるのは「岩屋トンネル」。 まだ新しげに見えるというのに、隧道手前はこんな風、全体撮そうと引くと海に落っこちる。
和歌山県で税金の無駄遣いの代名詞とも言われるトンネル。 竣工から"廃されて"早13年、立派な歩道まで設えてあるというのに今まで通した車はきっと工事車両のみだろう。 反対側の坑口は立ち入れないようにガードレールと工事用フェンスが立てられている。
県道を反対側(那智勝浦町側)と繋ぐ予定であったのに財政難で頓挫し、結局整備されないまま今に至っているという。
この辺りは道路すら未整備だというのに、近代的なトンネルのみがぽっかりと口を開けているのだ。
車止めのフェンスがある、ここから先は整備された区間となる。
「県道236号 勝浦港湯川線」県道標識。
この右手に夏山(なっさ)温泉があり、「もみじ屋」という一軒宿が営業している、まさにある意味秘湯。 この県道(太地側)はもみじ屋のためだけにあると言っても過言ではない。
上りになる。
JR紀勢本線を越える。
深く大きな切り通し。
「夏山隧道」で太地町から再び那智勝浦町へはいる、 夏山温泉の地区のみ太地町の飛び地となっている。
トンネルを越えると下りになる。
律儀に青看板が掲げられている、車通りも僅かだというのに。
この整備区間は80年代には既に完成していたというのだから驚きである。
この僅かな区間でさえ三枚もヘキサが掲げられ、路線名変更に伴うシールも律儀に上張りされていた。
国道42号線にぶつかってr236は終わりを告げる。県民としては憤懣やるせない県道な事だろう、もし全開通すれば需要はあると思われる。 [地図]